nekop's blog

OpenShift / JBoss / WildFly / Infinispanの中の人 http://twitter.com/nekop

JBoss Data Grid 6.0.0 リリースしました

JBoss EAP 6に続き、JBoss Data Gridという製品を新しく発表しました。Infinispanをベースとするデータグリッド製品です。JDGと略されます。英語圏ではジャッジ、とか発音されています。

データグリッドは簡単に言うと、複数のマシンに分散配置されている大量のデータに高速にアクセスできるミドルウェアです。複数マシンのメモリでRAIDを組むイメージ、と言えばわかりやすいでしょうか。キーバリューストア、NoSQLと呼ばれるタイプのデータストアです。

典型的な使い方ですが、メモリ32GBのマシン4台くらいでデータグリッドを構成し、バックエンドにデータ永続化用に通常のRDBMSを置いて、データグリッド内のデータをバックグラウンドでRDBMSと同期するような使い方をされることが多いと思います。アクセスされないデータはメモリ上からは消去してRDBMSだけに残ることになります。もちろん永続化の必要がなければRDBMSは必要ありません。単一障害では問題とならないよう、通常はデータをコピーして2台に配置するよう設定します。例では総メモリ量は32GB * 4 = 128GBですが、バックアップがあるので64GBになります。もちろんOSやJava VMやInfinispanの動作に必要なメモリ分もあるので、このケースでメモリ上のデータ領域として実際に利用できるのは50GBくらいでしょう。

有名どころではCiscoさんで既に他の分散キャッシュ製品を利用していたのをリプレースして導入し、パフォーマンスの向上とランニングコストの低下を実現しています。

Memory is the new disk, disk is the new tape.